日々
雅紀
「2人とも遅刻か〜…。車で来るのか?」
里桜
「そうなんじゃない?
たまにはこんな日もあるよ」
雅紀と里桜は2人で電車に乗り、
学校へと向かっていた。
学校の最寄り駅に着くと、
電車が過ぎ去るのを眺めながら
珍しく、昔した過ちを雅紀が話し出した。
雅紀
「昔、あの電車に乗って
スポーツバッグ取りに戻ったんだよな…」
里桜
「あぁ…、って違くない?
もう一本前の電車だよ」
雅紀
「そうだっけ?――――あっ!!」
里桜
「えっ!?」
最後尾の電車を見て、
突然雅紀が顔を真っ青にさせて
パタパタと自分の周りを確認しだす。
雅紀
「えっ!?えっ!?あぁーー!!」
里桜
「へっ!?」
雅紀
「俺の傘…!」
里桜
「傘……?」
雅紀
「待って、電車!!
俺の傘を連れていかないでっ!」
どうやら傘を電車内に忘れたようだ。