日々

新しい2-5の教室。


先ずは友達作りから始まる。


そこでぐるりと教室を見渡した。

すると雅紀は自分の前の席に座る後ろ姿に、
あれ?と疑問が浮かぶ。



雅紀
「………あれ?梨恵か?」


ビクゥと肩が揺れる。


あ、間違いない。梨恵だ。



雅紀
「久しぶりだなぁ〜…、どう?将棋部の方は」


梨恵
「……ぁ、はぃ。大丈夫、です…」


雅紀
「ふーん…?
また将棋強くなってるんだろ?」


梨恵
「あ、はぃ。凄く、強く、なり…ました…」


雅紀
「やっぱり?梨恵強いもんな!!」


梨恵
「ぃ、いえ!とんでもない!!まだまだ、です…」


雅紀
「そんなことないと思うんだけど…。
まぁいいや。これからよろしくな!梨恵!!」


梨恵
「はい!!よろしくお願いします…!!」



なんだか留威に似てるこの少女の名は梨恵。


将棋の大会に出た時、
少しばかりお世話になった将棋部の1人だ。



極度の恥ずかしがりやで、
相手の目を見て話すことは苦手だが、
気が利く良い奴だ。



雅紀
「お前見てたら、
ハムスターが後ろに見えるよな」



こう、向日葵の種を
モシャモシャしてる姿が特に。



梨恵
「は、ハムスター…?」


雅紀
「おう!可愛いよな〜。癒される」


梨恵
「そ、そんなこと、ない…!!と思う…」





< 286 / 535 >

この作品をシェア

pagetop