日々

「下に行きなさい!!」


「ウッス!」



そんな会話が聞こえると、
2人の姿が消える。
里桜は大きく溜め息を吐いた。



美羽
「吃驚したデショ!?大丈夫!?」


美桜
「あはは、こんな事もあるんだね」


雅紀
「降ってきたもんな」


里桜
「…目の前を通りすぎた時は、
さすがに焦ったよ;」



なんだか慣れた感じの3人と、
あたふたする美羽。



「あ、すみません!
本当に当たりませんでした?」



下りてきた先輩が、中庭に入ってきた。
頭を下げ、眉を垂れさせている。



「はい、大丈夫ですよ」



里桜はそう言いながら笑って見せると
その姿にホッとしたように胸を撫で下ろし、
指定外の上履きを拾う先輩。



「マジでごめんね!!…あ、俺さ!
この目立つ上履きはいてるから、
売店で見かけたら声かけて?」



何か奢るよ!



良い提案とばかりに、里桜に詰め寄る。



あははは〜、近い近い。



「じゃあ、見かけたら声かけて!
本当に今日はごめんね!!」



そしてそのまま身を翻して
颯爽と去って行った。






< 313 / 535 >

この作品をシェア

pagetop