日々

雅紀
「おはよう〜」


里桜
「おはようー!!」



朝の教室。だるーんと眠そうな雅紀と
笑顔の里桜が登場だ。



「あ、雅紀はよー!!
ってお前、何その寝癖!?」



ツンツンと髪に、
寝癖がついたまま登校してきた雅紀に
クラスメイトがあんぐりと口をあける。



雅紀
「んー?あぁ、今日寝坊したんだ」


「そんなの見たら分かる」


里桜
「ほら雅紀、座って座って」


雅紀
「うん〜…」



うとうとする雅紀を自分の席に
座らせた里桜は、雅紀の後ろに立ち、
雅紀の髪に手を伸ばした。


そんな里桜の右手には櫛。



里桜
「もぅ、駄目だよ〜。
寝坊しても寝癖のままで登校したら」


雅紀
「ん…」


里桜
「ったく、身嗜みに少しは気をつけようね?」


雅紀
「はーい…」


里桜
「よし!完成!!」


雅紀
「ありがと、里桜〜」


里桜
「いえいえ♪」



笑いながら雅紀の頭を
よしよしと撫でる里桜に、
クラスメイトは思った。



「「「(お母さんっ!!?)」」」



雅紀
「なんだか里桜って、
俺のお母さんみたいだよな〜」



同じことを思ったのか、
目を細めていた雅紀が、
クラスメイトの言葉を代弁する。






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