日々
さて、どうしよ…。
親戚から送られてきた
クリスマスプレゼントとにらめっこ。
「………」
目の前には白いクマ。
もちろん人形である。
「…………」
そのクマと見つめ合うこと数秒、
白いクマの体が浮いた。
いや、浮かせたが正しいか。
「たかいたかーい」
取り合えず投げてみた。
何も言わず雅紀の手に戻るクマ。当たり前である。
「握手、あくしゅー」
お次は白いモコモコの腕。
ギュッと握ったクマの手は柔らかい。
「こちょこちょこちょこちょー」
赤いりぼんで結ばれている首の下を触る。
ふわふわしていた。
…………
………………
………………………
「何してんだ、おれ…」
とてつもない後悔と羞恥に駆られた
雅紀であった。
*END*