日々

「だいたい、弟2人の身にもなれ。
兄ちゃんが消えてどうするよ。
わざわざ父さんに抗って坂道登るより、
大人しく前の道を進めばいいじゃねーか。
何か意図があるなら兎も角、
ただの対抗心だろ」


「ヤだね。
アイツの敷いたレールに乗りたくねぇ
…雅紀も父さんの見方かよ」


「違う。でもお前の意見も
賛成しかねるんだよ」



あーだこーだ。
だんだんヒートアップもして。



「学校止めるのか」


「…通学代かかるから止める。
学校より生活だろ?
俺は生きたいからね」


たった一ヶ月家出するために
学校も止めたこのバカが、
帰ってきたのだ。


また大きな問題を連れて。




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