日々
「きったねぇーの。もっと綺麗に書けよな」
アイツの残した言葉はたった数行。
しかも、ルーズリーフの切れ端だ。
そこがなんともアイツらしくて笑えた。
「…雅紀兄?起きてたのぉ?」
「あっ、バカ!布団から出るんじゃない!!
寝ろ!!」
俺が起きたことに気づいたのか
睦月が起きてきて、思わず慌てて近寄る。
「雅紀兄も起きてるじゃん!」
「お兄ちゃんはいーの!!
トイレ行ってただけなの!!
ほら、戻る!」
「…何かあったの?」
「んー?そうだなー…。
鶴の恩返しの現場見ちゃった?」
「なにソレ…」
「鶴も籏織るの頑張ってたなぁ」
「意味分かんない」
「寝なさい」
まぁ、頑張ってくれ。
兄ちゃん祈ってるからさ。
*END*