日々
雅紀
「里桜!!どけ!!!!」
反射的に離れると、
自分が支えていた脚が真っ直ぐに、
ガンッと音を鳴らして固定される。
その音を聞くと、杞菜美が支えている脚、
美桜が支えている脚――――…と、
次々がしっかりと固定されていく。
最後に美樹の支えていた脚を立てると、
雅紀の後ろから大きな拍手が聞こえた。
だが本人はそれに気づいた様子はなく、
ふぅと溜め息を吐く。
雅紀
「なんで先輩を待たないの!!
危ないだろーが!
力があるならまだしも…、
皆はないだろ?――…ったく」
どうやら雅紀は、
御叱りの言葉を掛けているようだ。
どちらかと言うと呆れた表情だが。