日々

廊下を歩くとまず、ホールが見えてくる。
このホールを通り、今度はクラスが
並んでいる廊下を歩くのだ。

「1、2組はすげぇな。昼休みまで勉強して」

ホールを囲むようにして並ぶ教室は
左右合わせて全部で4つ。

その内2つで授業をしていて。
俺は思わず感心の声を上げる。

一応言っておく。


「授業中である」


そのままホール抜けて廊下を歩く。


1組は鍵も閉められ誰もいない。
ホールで授業風景を見ているので
ここでは何も不思議には思わない。


2組の教室は半分の席が空いている。
しかし、この風景もこの学校では
よく見る光景だった。

雅紀の学校は選択授業があり、
同じクラスでも受ける教科が
違うことなんてざらにある。

1、2組は特に、
文系と理系がごちゃ混ぜな分、
それが躊躇に表れるのだ。

教室に残っているのは授業が
日本史な所を見ると文系らしい。

理系は恐らく先程のホール横の教室で
物理の授業中だろう。



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