日々

雅紀には、
「お昼食べてました~」と、
教師に言えるほど心臓は強くない。


雅紀は迷わず逃げた。


誰にも怒られないだろう。
「保健室」へ。

保健室のドアを勢い良く開け、
中に入り、誰も座ってない椅子に腰かけ
机に顔を伏せた。

今、己の顔は真っ赤で、
とてもじゃないが上げられない。

そうして、授業終了のチャイムが鳴るまで
大人しく顔の熱を冷ましていた。

「あれ?雅紀くん珍しいね?
授業中に抜けてくるの嫌がるのに…」


と、自分が委員長なため勝手知ったる
保健室の先生には事情を説明した。

「久しぶりにやらかしたのね…」

と、苦笑されてしまったが。


最近はミスらないことが増えていただけに
凄いショックを受けた。

もちろん、
本当の昼休みに階段に行くと
みんなが来ており事情を説明すれば、
みんなが大爆笑する。

そんな、未来は容易に予想でき
俺は唸るのだった。



*END*

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