ハッピーマテリアル
「愛生?」
声のする方を振り返ると、そこには康くんが居た。
「康、くん…」
「こんな時間に何やってるんだ?もう1時過ぎだぞ?」
「……っ、」
「そんな格好じゃ寒いだろ?風邪引くぞ」
そう言って康祐は着ていた上着を愛生の肩に掛けた。
「…愛生?どうした?」
「ううん、何でもないよ。ちょっと外の空気を吸いに来ただけ」
「ちょっとって…震えてるぞ?いつから居たんだよ?」
「……分かんない」
「愛生?どうした、変だぞ?」
「なんでも、ないよ…」