隣の席の俺様ヤンキー【完】
「……――き、嫌いじゃないよ!!」


「は?」


「あたし、魁一のこと嫌いじゃない!!」


本当だよ。


いっぱい努力したけど、やっぱり嫌いになれなかったよ……。


例え魁一があたしのことを嫌いでも……、


あたしは魁一が好き。


だけど、まだ『好き』って直接言える勇気が出ない。


だから今は『嫌いじゃない』と伝えるのが精一杯。


すると、魁一はニッとわずかな笑みを浮かべてあたしの髪をクシャクシャっと大きな手の平で撫でた。
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