隣の席の俺様ヤンキー【完】
危険なライバル【魁一side】
【魁一side】


「なぁ、魁一。宮崎優斗って、どっかで見たことないか?」


「何だよ、急に」


「昨日合コンに宮崎を誘ってる時に間近でアイツのこと見て、ふとそんな気がしてさ。どっかで見た顔なんだよなぁ」


授業をサボって屋上で一服をしている俺の横で、アキラがポツリとそんなことを漏らした。


「宮崎か……」


確かに、アイツは謎の多い奴だ。


この学校の中で俺に喧嘩を売ってくる奴はいない。


莉奈が俺と付き合っているという噂が流れると、校内の男はほぼ全員あいつから距離を置いた。


クラスメイトでさえ、莉奈に話しかける時には俺を怒らせまいと細心の注意を払っているようにさえ見える。


莉奈と喋れば、俺が怒るとでも思っているらしい。


そんなわけねぇのに、バカバカしすぎる。
< 134 / 384 >

この作品をシェア

pagetop