隣の席の俺様ヤンキー【完】
や、ヤバい!!


これを桐山君に見られたら……――。


何としてでも隠さなくちゃ!!


「……――ね、眠い!!!」


あたしは素早く椅子に座ると、机に伏せて腕で落書きを隠した。


ハァ……。


危なかったぁ。


だけど、これで安心だ。


桐山魁一が帰ったら、ゆっくりと落書きを落とせばいい。


早く帰って……!!心の中でそう願った瞬間。



「……お前、何隠してんだよ」


「へっ?」


頭のテッペンから桐山君の低い声が降ってきた。

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