隣の席の俺様ヤンキー【完】
「お前は俺の女だって言っただろ。他の男なんて見てんじゃねぇよ」


「……――っ!!」


俺様全開の口調でそう言われて、心臓がドクンっと震える。


魁一はあたしを『俺の女』って言うけど……


それはどういう意味なの?


あたしは……魁一が好き。


じゃあ、魁一は……――?


魁一のあたしへの気持ちは……――?



心の中で思っていても、いざとなると聞くことが出来なくて。


押し黙るあたしに痺れを切らした魁一は、あたしの腕をギュッと掴んだ。



「ついてこい」


「え……?」


「いいから」


≪キーンコーンカーンコーン~♪≫


腕を引かれて歩き出した時、ちょうど授業の始まりを告げるチャイムが辺りに響きわたって。


< 153 / 384 >

この作品をシェア

pagetop