隣の席の俺様ヤンキー【完】
宮崎のことを『好き』だと言い放った莉奈に多少の苛立ちを覚えていたはずが、そんなこともうどうでもよくなる。


自分の単純さに少し呆れながら莉奈の話の続きを待つ。



「あたしね、魁一が好きなんだ。魁一と付き合えて……すごくすごく嬉しいの」


「七瀬さん……」


「だから宮崎君とは友達。これからも、ずっと仲のいい友達でいてね?」


「……――まいったな。そう言われるとは思ってなかったよ」


宮崎は柔らかい表情を崩さずに、苦笑いを浮かべた。


『魁一が好きなんだ』


『魁一と付き合えて……すごくすごく嬉しいの』


莉奈の言葉に、ふとアキラの言葉がよみがえった。



『お互いの気持ちがようやく通じ合ったわけだろ?一秒でも多く一緒にいたいって思うだろ』


『魁一ってホント女ゴコロが分かってないな~』


まさか莉奈がそんな風に思っていたなんて、考えてもみなかった。
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