隣の席の俺様ヤンキー【完】
「……――なぁ」


「えっ?」


顔をわずかに向けた莉奈。


茶色く澄んだ瞳が自分に向けられていると思うだけで、鼓動が早くなった気がした。


ベンチに置かれた莉奈の手の甲に自分の手のひらを重ね合わせると、莉奈の頬が赤く染まる。


少しだけ恥ずかしそうに視線を落とした莉奈。


俺は体をひねるようにして莉奈の唇にキスをした。


柔らかくて温かい唇。


キスの間に目を開けて莉奈を見ると、固く目を閉じて緊張しているのが全身から伝わってくる。
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