隣の席の俺様ヤンキー【完】

『も、もしもし!?魁一？』


『……――俺以外ありえねぇだろ』


『だ、だよね！あたしだけど、分かるかな？』


『あぁ。つーか、お前から電話がかかってくるの初めてだな』


５回目のコールでようやく電話にでた魁一。


勢いに任せて電話しちゃったけど、魁一に電話をかけるのは今日が初めてだった。


電話の向こうから聞こえるくごもった低い声に、心臓がドクンッと震える。


ヤバいよ。


声を聞いただけでこんなにも胸がキュンキュンする。


っていうか、電話越しに聞こえる声までカッコいいとかありえないんだけど!!