隣の席の俺様ヤンキー【完】
『付き合ってからどこにも連れていってやってねぇだろ』
ぶっきらぼうにそう言うと、魁一はあたしの手を引っ張って映画館まで来た。
まさか一緒に映画を見てくれるなんて……。
絶対に嫌がると思っていたのに、魁一はあたしが見たいと言っていた映画のチケットを2枚買ってくれた。
俺様で強引でぶっきらぼうで。
だけど、それ以上に……優しい魁一。
魁一のそんな一面に触れて、胸がドキドキと高鳴る。
あたし、どうしたらいいのかわかんないくらい魁一のことが好き。
付き合ってから好きの気持ちがどんどん大きくなっていく。
これ以上無理っていうくらいに魁一が好きなんだ。
あんなに見たかった映画の内容もあまり頭に入ってこない。
すぐそばに魁一がいると思うだけで体中が熱くなる。
あたし、相当重症かも……。