隣の席の俺様ヤンキー【完】
それじゃあ、他に理由があるの……――?
「お前さ、男の部屋に行ったことあんの?」
「あたし?ううん、幼稚園以来一度もないかも。あっ、幼稚園の時はお母さんも一緒だったよ」
「そんなことだろうと思った」
ため息交じりにそう言った魁一。
「男の家に行くってことがどういうことか、お前、ちゃんと分かってんのか?」
「どういうって……どういうこと?あたしはただ魁一と一緒にDVDを……」
「DVDみるだけで済めばいいけどな。とりあえず、当分は無理」
「……はぁい……」
魁一の言葉の意味を考えながらぼんやりと歩いていると、魁一が急に立ち止った。