隣の席の俺様ヤンキー【完】
「つーか、俺以外の男の家にも絶対に行くなよ。お前は男ってもんが何か全く分かってないからな」
「えぇ?それくらいちゃんと分かってるよ?」
「いや、全然分かってない。分かってたら家に来たいなんて気軽に言えねぇだろ」
「ん?さっきから魁一の言ってることが全く分からないんだけど」
「もういい。とにかく、軽い気持ちで男の家にいくなってことだ」
さっきから魁一とうまく会話がかみあってない気がする。
だけど、魁一の口調からしてあたしのことを心配してくれているようだ。
「ふふっ……」
「何笑ってんだよ。気持ち悪ぃな」
今はDVDをみるより、魁一とこうやって手を繋いで歩いている方がいい。
あたしは魁一の手のぬくもりを感じながら幸せをかみしめた。