隣の席の俺様ヤンキー【完】
「……まぁ、そんなとこ」
高校に入学してからしつこいくらいにずっと俺の後を追いかけ回した白鳥。
やめるようにと何度言ってみても、何の効果もなくて。
『白鳥って奴、裏でかなりむごいことしてるらしいぞ?』
俺が黙っているのをいいことに、俺に近づく女には陰で制裁を加えていたとアキラに聞いた。
そして、俺と隣の席になっただけの莉奈にも嫌がらせを繰り返していた。
教科書をわざと落としたり、机を黒板消しで汚したり。
でも、そういう行為をするときは必ず俺がいない時だった。
白鳥は俺に気付かれていないと思っているだろう。
でも、俺は全て知っていた。