隣の席の俺様ヤンキー【完】
「あのっ……宮崎君……」
「俺、ずっと前から七瀬さんが好きだった。七瀬さんが桐山君と付き合う前から」
それって……友達としての『好き』じゃないってことなの……?
「宮崎君の気持ちは嬉しいけど……あたしは魁一と……――」
魁一と付き合ってるの。
だから……――。
「偽りの恋人……でしょ?」
「えっ?」
「俺、あの日の二人の会話を全部聞いてたんだ」
「あの日って……」
「桐山君が七瀬さんに『付き合え』って言ってるのも聞こえた。最初は桐山君が七瀬さんに告白してるのかと思ったけど、聞いてたら違うみたいだった」