隣の席の俺様ヤンキー【完】
宮崎君は……知ってたの?
あたしがあの日、魁一に『付き合え』と言われて偽りの恋人を演じることになったことを。
お互いの利益のために、付き合っている振りをすることになったって……
宮崎君は全部知っていたんだ。
「偽りの恋人は、本当の恋人にはなれないよ」
「そんなこと……」
『そんなことない!!』大声でそう否定したいのに、それができない。
頭の隅に、白鳥さんとキスしている魁一の姿が目に浮かんだから。
宮崎君の言うとおり、あたしと魁一は本当の恋人にはなれないの……――?