隣の席の俺様ヤンキー【完】
「って、中学時代ってことはないか。最近まで白鳥は魁一の後を追っかけ回してたんだしな」
「それ、本当に宮崎だったのか?見間違いじゃねぇの?」
「俺も一瞬そう思ったんだけど、あれは絶対に宮崎だった」
アキラの口ぶりにふと疑問がよぎり聞き返す。
「一瞬そう思ったってなんだよ」
「それがさ、宮崎らしからぬ服装だったんだよ。髪型もいつもと違ったし、金髪だったんだよ。腰にウォレットチェーンして手をGパンに突っ込んで歩く後ろ姿なんて不良そのもの」
「へぇ……」
「宮崎ってリアル王子様っていうくらい、いつもニコニコしてるだろ?それが、日曜の宮崎は正反対。悪って言葉がお似合いなくらい黒いオーラビンビンにだしてたから」
あの宮崎に限って、そんなことあるわけない。
アキラが見間違ったに違いない。