隣の席の俺様ヤンキー【完】
「あの時は……確かに痛かった。いろんな意味で」


「だよね……。だけど、宮崎君があんなことされるなんて信じられないよ。もしかして、お金とられたの?」


あの時期、ちょうど塾帰りの中学生を狙ったカツアゲが流行っていた。


だけど、宮崎君はすぐにそれを否定した。


「いや、違う」


「じゃあ、何?肩がぶつかったとかそういうことで因縁つけられらたとか?」


「それとも違う。だけど、俺にとってお金よりも大切なものを取られたのは間違いないよ」


お金よりも大切なもの……。


宮崎君の意味深な言葉に首をかしげる。


宮崎君は……いったい何を取られてしまったんだろう……。
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