隣の席の俺様ヤンキー【完】
「白鳥が莉奈ちゃんをプールに落として、宮崎が助けに行く。最初からそういう段取りだったとしたら……?」


「は?」


「まさかとは思うけど、ないとは言い切れないだろ?宮崎と白鳥が手を組んで、莉奈ちゃんと魁一を別れさせようとしてんのかもしれないし」


「宮崎と白鳥が裏で繋がってたとしても、宮崎はそんなに卑怯な奴じゃねぇよ」


「いや、だけどそう考えればつじつまが合うじゃん。二人が日曜日に一緒にいたのも、付き合ってたからじゃなくて、魁一と莉奈ちゃんを別れさせる作戦を練ってたのかも」


「だからそれは、宮崎じゃないかもしれないだろ?」


「でも俺、少し前に裏庭で宮崎と白鳥がコソコソしゃべってたの見たぞ?」


「あいつらがしゃべっていようがいまいが、俺には関係ないって言ってんだろ。それに、あいつらが同じ中学だったって言ってたのお前だろ。二人でしゃべってたっておかしくねぇよ」


「何だよ、魁一。お前、宮崎の肩持つのか?」


どうしても納得がいかない様子のアキラは「二人の様子を屋上まで見に行こう」と言い出した。

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