隣の席の俺様ヤンキー【完】
「あたしのおかげで保健室であの子と二人っきりになれたでしょ?」


「まぁね」


そっと階段の陰から踊り場を覗くと、宮崎と白鳥が何やら話していた。


「あんなにびしょ濡れの莉奈ちゃんを抱えて保健室に行って、何かあってもおかしくないし。キスくらいしたの?」


「したとしたら……なに?」


「何って分からないの?宮崎君はあの子、あたしは魁一君。二人が別れたら、あたし達にとってチャンスでしょ」


チャンス……?


俺と莉奈が別れるのが……チャンスだと?
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