隣の席の俺様ヤンキー【完】
「お前らも分かったな。俺の女に手出しした奴は絶対に許さない」
有無を言わせない調子で彼がそう言うと、クラス中のみんなが無言で何度も頷く。
ちょっ……、怖すぎだから……。
だけど、彼のお陰でもう嫌がらせはされないで済みそう。
ホッと胸を撫で下していると、
「あ、あたし、この落書き消すから!!」
ロッカーから取り出してきたカラカラに乾いた雑巾を手に、白鳥さんが教室から飛び出していった。
その顔はありえないくらい真っ青で。
絢子や桐山魁一が疑うように、落書きをしたのは彼女なのかもしれない。
そんな考えが脳裏に浮かぶ。
「俺についてこい」
すると、桐山魁一はあたしの肩から手を離した。
「え?」
「早くしろよ」
「……――って、今!?」
そして、彼はあたしの手をギュッと掴むと有無を言わさぬ調子で歩き出した。
有無を言わせない調子で彼がそう言うと、クラス中のみんなが無言で何度も頷く。
ちょっ……、怖すぎだから……。
だけど、彼のお陰でもう嫌がらせはされないで済みそう。
ホッと胸を撫で下していると、
「あ、あたし、この落書き消すから!!」
ロッカーから取り出してきたカラカラに乾いた雑巾を手に、白鳥さんが教室から飛び出していった。
その顔はありえないくらい真っ青で。
絢子や桐山魁一が疑うように、落書きをしたのは彼女なのかもしれない。
そんな考えが脳裏に浮かぶ。
「俺についてこい」
すると、桐山魁一はあたしの肩から手を離した。
「え?」
「早くしろよ」
「……――って、今!?」
そして、彼はあたしの手をギュッと掴むと有無を言わさぬ調子で歩き出した。