隣の席の俺様ヤンキー【完】
「……――っ!!」


受け身を取っていなかった宮崎君は壁に体を打ち付けて座り込み、苦しそうに顔を歪める。


あたしは声を出すこともできずに、その場で凍りついた。


目の前にいるのは魁一なのに、全く知らない人のよう。


普段は口も悪いし、態度も悪いし、ぶっきらぼう。


だけど、本当はすごくすごく優しい人。


知らない人は魁一をガラの悪い不良にしか思わないかもしれない。


だけど、あたしは知っている。


魁一の心の中はすごく温かい。
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