隣の席の俺様ヤンキー【完】
今こうやって何度も電話をかけてきているのだって、


『別れよう?ふざけんな!!なんでお前から言われなきゃなんねぇんだよ!!』


って言いたいのかもしれないし……。


……ううん、きっと違う。


魁一はそんなこと言わない。


なんでだろう。


あんなに傷付けられても、いまだに魁一を憎めない。


大っ嫌いになろうとして、そんなことできる気がしない。


多分あたしは、魁一に『嫌いになれ』って命令されても嫌いになんてなれないんだと思う。


だって、自分ではどうしようもないくらい魁一のことが大好きだから。
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