隣の席の俺様ヤンキー【完】

金色に髪を染めている男とスキンヘッドで耳に大きなピアスをしている男。


制服からしてこのあたりでも有名な不良高の生徒のようだった。


「……――宮崎を……しておいて……」


「お前……――を敵に回して……――」


「バーカ。バレるわけねぇだろ」


「だよな……――。あの時のアイツの顔……――」


二人の会話にしきりにでてくる『宮崎』という名前。


『宮崎』という苗字の人なんてたくさんいる。


分かっているのに、何故か妙な胸騒ぎがする。


二人は制服姿にも関わらず、堂々と煙草を吹かす。


その煙が後ろにいるあたしに当たり、思わず顔を歪めた。
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