隣の席の俺様ヤンキー【完】
「でもさ、……白鳥さん、ちょっと可哀想だった気がする」
「ハァ?何でだよ」
「だって、あたしの机に落書きしたのは白鳥さんじゃないかもしれないから……。桐山魁一ファンの誰かだっていうことは間違いないけど」
「もし仮に落書きがあいつじゃなかったとしても、あいつがお前の教科書を床に落として踏みつけたの見たことあるし」
「えっ……?それ、本当?」
魁一の言葉に心臓がチクッと痛む。
「あぁ。いつもお前のこと敵意丸出しの目で見てるし、ビビらせておいて間違いはない」
「なんか桐山君を敵に回したら……恐ろしいね」
思わず苦笑いを浮かべると、「お前さ」と桐山魁一はあたしを横目で睨みつけた。