隣の席の俺様ヤンキー【完】
何とか交わすと、バッドは空を切った。


「お前、どういうつもりだよ」


「それはこっちのセリフだ」


「ハァ?」


「優斗を狙った理由を答えろ」


「は?意味わかんねぇよ。つーか、お前が宮崎優斗だろ?何言ってんだよ」


ジンジンと痛む後頭部を指で触れると、鮮血が指先についた。


「俺は宮崎陸斗。優斗は俺の双子の弟だ。しらばっくれるのもいい加減にしろよ。お前のせいで優斗は……――」


陸斗と名乗る男はそこで言葉を切ると、再びバッドを振り上げた。
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