隣の席の俺様ヤンキー【完】
「おい、お前なに女泣かせてんだよ!!」


「七瀬さん……大丈夫?」


宮崎君と陸斗君が顔を見合わせて心配そうな表情を浮かべる。


あたしは首をぶんぶんと横に振った。


「違う……の。嬉しくて……嬉しすぎて涙が……――」


「ったく。泣き虫」


魁一はそう言うとあたしの目の下の涙を指で拭ってくれた。


「今度俺以外の男の前で泣いたら許さねぇからな」


「うんっ」


目が合うと、魁一は柔らかい笑みを浮かべた。
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