隣の席の俺様ヤンキー【完】

「飯おごるくらい安いもんだろ?俺を殴った慰謝料だ」


「……――チッ。分かったよ。おごればいいんだろ」


ブツブツと文句を言いながら歩き始めた陸斗君の隣を歩く宮崎君。


二人はきっと一卵性双生児だ。ホントによく似てる。


顔も声も体つきも……。


宮崎君は温厚で、陸斗君は凶暴そのもの。


宮崎君の双子のお兄ちゃんがこのあたりを牛耳る暴走族の頭だったなんてちょっと驚きだ。


性格は全然違う二人。


だけど、弟である宮崎君のことを想う陸斗君はきっと心の優しい人なんだろう。

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