隣の席の俺様ヤンキー【完】
「あのね……」


手……繋ぎたいな。


そう言おうとするのに、なかなか言葉が出てこない。


すると、「莉奈」と魁一があたしの名前を呼んだ。


低くて少しだけかすれている魁一の声に胸がきゅんと高鳴る。


顔をあげると、魁一があたしの頭をポンッと叩く。


「ほら。手、繋ぎたいんだろ?」


「ど、どうしてわかったの……!?」


「自分の女の考えてることくらいすぐにわかる」


「じゃあ……今、あたしが何を考えてるかわかる……?」
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