隣の席の俺様ヤンキー【完】
「俺らもする?」


すると、ニヤッと意地悪な笑みを浮かべた後、魁一はあたしの腕を掴んで屋上のフェンスに体を押し付けた。



「するって何を……?」


「さっきあいつらがしてたこと」


「……冗談キツイよ。あの人たちは付き合ってるんだろうけど、あたし達は本当に付き合ってるわけじゃないんだから」


だってそうでしょ?


あたしたちは、お互いの利益のために付き合うことにしたんだよね……?


「そんなに慌てんなよ」


「別に慌ててないもん」


「じゃあなんでそんなにムキになってんだよ」


「別にムキになんてなってない!!」


ムキになってるわけじゃない。


ただ、心臓がおかしくなりそうなぐらい激しく暴れているだけ。


至近距離で魁一に見つめられたら、大半の女の子は動揺するはず。


あたしだって……例外じゃない。



「……――んっ!!」


すると、あたしの唇に何かが重なった。

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