隣の席の俺様ヤンキー【完】

だけど、あたしと魁一は違う。


あたしが一方的に魁一を避けているから……。


2週間前のあの日。


屋上でファーストキスを奪われて、その後謝りにでも来たのかと思った魁一は再びあたしの唇を強引に奪った。


それも、宮崎君のいる前で。


『お前、高2にもなって男の経験ないの?』


『図星らしいな』


魁一の言葉を思い出す度に恥ずかしさと悔しさで泣きそうになる。



高校に入ったばかりの頃、何も知らずに魁一に胸をトキめかせてしまっていた当時のあたしに忠告したくなる。


『桐山魁一を好きになんてなっちゃダメ!!アイツは最低最悪な男だから!!』って。
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