隣の席の俺様ヤンキー【完】
その点、宮崎君は優しくていい人だ。


困っているとすぐに手を差し伸べてくれるし、何かと気を遣ってくれる。


宮崎君がリアル王子と呼ばれているのも頷ける。


本当に王子様みたいだもん。


そう考えると、宮崎君と魁一とは月とスッポンだ。



「あっ、宮崎君。その本はこっちに陳列するんだよ」


「これ?」


「そう。ちょっと貸して?」


宮崎君から受け取った本を手に、少しぐらつく脚立を慎重に登っていく。
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