隣の席の俺様ヤンキー【完】
「本当は俺がやらないといけないのに、いつもごめん」
「いいのいいの。気にしないで」
中学時代、肩を怪我してしまったという宮崎君。
手術で何とか日常生活を送れるまでには回復したものの、腕は今もあまり高く上がらないらしい。
だから、高い位置に本を陳列するときはあたしが率先して手助けするようにしている。
「えっとぉ……これは……」
確かこれは一番上の右の棚に入れるんだっけ?
あれ?違う?
でも……――。
「……――ねぇ、宮崎く……――」
本のある位置を確認しようと振り返った時、思わずハッとした。