隣の席の俺様ヤンキー【完】
「ねぇ、これってさっきあたしを助けた時に……――」


「違ぇよ。前から」


「前からって……。そんなはずないよ!!よく見せて!?」


「だから違うって言ってんだろ」


魁一は頑なに否定しているけど、きっと嘘だ。


あたしを助けた時、ほんの一瞬だけ、魁一は苦しそうな表情を浮かべた。



「ごめんね!!あたしのせいだ……」


「だから、お前のせいじゃねぇよ」


「でも……――」


すると、魁一はあたしの髪をクシャクシャと撫でた。
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