隣の席の俺様ヤンキー【完】
「別に何でもいいけど。ありがとな」


魁一はまじまじと手首に巻かれている包帯を眺めた後、向かい合って座っていたあたしの頭をポンポンッと優しく叩いた。


「……――っ!!」


まただ……。


魁一に触れられた途端、おさまっていたはずの胸のドキドキが再び始まって。


体中が熱くなって、魁一と目を合わせることが出来ない。


思わず足元に視線を移すと、魁一があたしの顔を覗き込んだ。
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