名も亡き宝石と男子高校生の俺。
俺は普通の高校生なんだっ。
第1章
♪メールだよメールだよ
うっせえな。
誰だよ。まだ朝の4時だぞ。
キラキラと点滅する携帯のディスプレイを見る前に、俺は時計の針を見た。
短い針は間違いなく、数字の4を指していた。
チラッと、ディスプレイを覗くと"武田"の文字。
「・・・ったく。ざけんな、武田のやつ」
一番見たくない2文字を見てしまい、胸糞悪い気分だが俺は一応内容を確認するために携帯を開いた。
いまどき、珍しいパカパカ式の携帯だ。
これで、くだらない内容だったら今日学校で殴ってやろう。
内心、そんなことを思いながらも、目を細めて書き示された文字を読んだ。
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from: 武田
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件名:
2011/8/14/04:12
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わりいな。
お前、竹中が倒れたって聞いた
か?
時間があったら、病院に行って
やってくれ。
頼む。
じゃあな。
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