[裁きーJUDGEー]
[良いでしょう。
あなたの決意に免じて
裁きを実行させて頂きます!]
モニターの青年は自分の指先を
上に向け河原に告げた。
[河原、あなたの目の前には
私が映っているモニターが
有りますね?]
「あぁ、それがどうした?」
[そのモニターの上に、
…鍵がありませんか?]
「…あるな。何の鍵だ?」
[実はそれ、貴方の全身の拘束
を解く鍵なんですよ。
今から合図と共に貴方の手の
拘束だけを外します。
貴方からモニターまでの距離は
手を伸ばせば届く距離。
余裕でしょう?
制限時間は10分!
手の拘束を外してから10分
以内に鍵を手にし、拘束を
外さないと、その磔から流れる
特殊な信号であなたの体を消す
…つまり死です♪]
河原は動揺した。
拘束を外さなければ…死!?
ふ…ふざけるな…。
だが、…鍵は目と鼻の先。
余裕…、あぁ…余裕だ!
河原の表情は不安から一転、
余裕の表情に変わった。
「…解った、
受けてたとうじゃないか。」
[判断が早いですね~。
…んじゃ、始めましょうか。]
河原の表情を見たモニターの
青年は笑みを浮かべながら、
合図を出した。
余裕だな。
さっさと鍵取って
こんなトコ出てやる!
河原の拘束が解け
モニターの画面がカウントを
知らせる画面に変わった。
河原は一気に手を伸ばそうとした。