[裁きーJUDGEー]
「裁きぃ…?
ふざけんな!馬鹿馬鹿しい!
犯罪者はお前も同じだろ!
誘拐なんてしやがって…。
見付けてブッ殺してやる!」
[では、時間も押しているし
脱出法を告げます。
一度しか言わないので
よーく聞いて下さい。
脱出法は至って簡単!
その部屋に散らばってある
五個のパズルピースを
目の前の扉の型に嵌め込んで
下さい!]
白石は、憤慨している北野の
言葉を完全無視し、
裁きの内容、脱出法を告げた。
[制限時間は一時間!
一時間以内にピースを嵌め込め
なかった場合は、そのヘッドホン
から流される特殊な電波で
貴方の脳味噌を内部炸裂
させますので、頑張って下さい!
用意の合図と共に、
二つの現象が起きます。
特に貴方の人体に害を与える
心配は有りませんので。
では、いきます♪]
北野はまだ納得のいかない
様だが、これ以上言うのも
馬鹿らしくなった。
今は言う事を聞いてやる…。
絶対に脱出して、お前の場所を
突き止めて、…殺してやる…。
北野の眼は、獲物を狩る様な
鋭い眼付きをしていた。
白石の説明終了から十秒後に
部屋にサイレンが鳴り響いた。
…瞬間、北野の目の前で
ぶら下がっていた変死体が
シャボン玉が弾ける様に、
粉々に弾け飛んだ。
部屋の約半分が、
血と臓物の海と化した。
北野は咄嗟の出来事に仰天して
いると、両耳のヘッドホンから
音が鳴り、音と共に目の前が
真っ暗になった。
「いやぁぁぁぁ!!!!!!
何よこれぇぇぇ!!!!」
北野は咄嗟の二つの
出来事に気が動転した。