【BL】溺愛ロジック

そこに居たのは中学生ぐらいの男だった。
雨に濡れながら目を固く瞑り、身動ぎもしない。


「おい」


声を掛けるとすぐに瞼が震えた。
ゆっくりと開いたそこから覗く瞳に、息を飲んだ。

濡れた瞳はいっそう強く黒く暗く光って。
此方を睨み付ける。

ゾクリと、した。


(何て、目ぇしてやがる)


きっと、この時には惹かれていたのかも知れない。


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