地味っ子?奮闘記
「そのあと、一条もいろいろあってなぁ・・・・またちゃんとすけさんに
オヤジは詰め寄られてたよ。なんで約束を守らなかったって・・・・・
オヤジも何も言えなくて・・・・・まぁー俺からすれば、ざまーみろって
かんじ?・・・・・・・でも、みっちゃんが、言うんだ・・・これ以上
家族で言い争ってる場合じゃない・・・・・みんなは忘れられてショック
かもしれないけど、家族を忘れたいほど傷ついていたさくちゃんが、
本当は一番辛いんだ。だから、病室で、無理に昔の話して、さくちゃん
を攻めるようなことはしちゃーいけないって・・・・・・・思い出せ
ないことで、自分を責めるようなことは、これ以上させてはい
けないって・・・・・・俺も、ハッとしたよ・・・・家族でもめてる時
じゃないって・・・・・・・・・・・・・・でも、やっぱり後悔してる
・・・・オヤジを許せない・・・・・結局守ってやれなかった・・・」
俺は・・・・・何も言うことができなかった
こーちゃんの言葉に嘘がないことが、わかっているから
長い沈黙・・・・・・
「・・・・・・・こーちゃん、泣いてるの?」
えっ?
顔を上げると、桜が目を覚ましていた
んー何だろう?優しい声が聞こえる。誰?蓮?じゃない。
聞き覚えがある。優しい声・・・・・
・・・・あの時、迷惑かけろって言った・・・誰か・・・
泣いているの?・・・・あー私のせいで、泣いているのかなぁ・・
泣かないで、こーちゃん・・・・・あーーそうだーーこの声
こーちゃんだーー
目を開けると、月明かりにこーちゃんの涙が、光って見えた
「こーちゃん。泣かないで。迷惑かけろって言ってくれたでしょ」
エッ