ハツ彼 は、ハーフな年下さん。(完)


「会いたかったよ…。


なの……。」



背後から、温もりと海の匂いだ。

嬉しさなのか…


涙がポロポロ出て来た。


「海のばかやろぅ!

意地悪なんかしやがってぇぇ!」


私は、正面に向き直して


海を抱き締めた。


私達は、行き交う人々の注目の的だ。



「ごめんなさい。

久しぶりに見る

なのが、あんまりにも可愛いから。


つい…。」


ムカついたので、ほっぺを抓ってやった!


「ひひゃい!」


セクシーボイスなのに

何か呂律が回ってないの…

可愛い!!


「ごめーん。」


「笑ってますよね。

後で、覚えておいてくださいね?」


ふぉ?!

黒いオーラが、出ているぞ?!


私が、固まっていると…


「冗談ですよ?

さぁ、早く帰って

2人の時間を大切にしましょう!」



手を繋ぎ歩き始めた。



「駐車場に、車止めてあるので…「あれ…?皆川君?」



声をかけたのは、


クールビューティーこと

坂本さん?!



タイミング悪すぎでしょ…。


「森さんと会うために、

親睦会に来なかったのね?

上司としては、

見過ごせないわよ?」


坂本さんが、睨みながら


「貴女も、彼女ならば…

彼の仕事の邪魔しないで欲しいわね。


この親睦会は、本当に大事なの!!

フリーターの貴女には、分からないだろうけど。」


かぁっと私の顔が熱くなった。


公の場所で、罵られた。





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