Crazy


ユウトがいなくなって、何時の間にか静かになっていた部屋を見回す。


キョウ、リク、ルイが真っ黒なソファーの上に雑居寝をしていて、ソウの姿はなかった。



真っ白なドアが開いて、笑顔のユウトと眠たそうなマナトがでてきた。


やけに静かだと思ったら寝てたのかよ。幼馴染み置いて、よく寝れたな!


睨みつけるとそれを軽くかわして、フェニックスの幹部部屋から出て行くマナトを、あたしは足早に追いかけた。



倉庫から出ると目の前には、ここにくる時に乗った漆黒の高級車。

「乗れ」

低い声に従って高級車に乗ると、さっきと同じSPが運転席にいた。

助手席にはユウトが、あたしの隣にはドカッとマナトが座った。


走り出した車から、外を見る。
夏の終わりといっても夜は冷える。


でも車の中は丁度いい温度に保たれていて、気持ちが良かった。


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